制振合金M2052
M2052は、川原浩司博士が発明した
旧科学技術省材料研究所(現:独立行政法人 物質・材料研究機構)が
1995年に特許を出願(特開平6-52590)した合金です。
制振性が非常に高く、オーディオ部品、産業機械、自動車などの
様々分野で活用出来る合金です。
制振性を謳った構造部材としては鋳鉄や鉛などがありますが、
切欠き効果から発生する脆弱性や成型加工が難しいなどの問題点がありました。
また、現在国内で販売しているM2052合金は実成分と異なり、
制振性も劣り、コスト高となっているのが現状です。
イー.アンド.シーでは、川原浩司博士が推奨する
正しい成分比率で合成されたM2052を使用した
製品の開発、加工、販売を承っております。
- 今までの制振合金にない高性能!
- 金属でありながら最高値はゴム並の損失係数が現れ、ゴムに比べ弾性率は桁違いに高く、軟鋼程度の強さがあります。
軽金属合金や鉛は強度に不安がありますが、この合金は構造材料としても機能します。
- 優れた成形加工性!
- 成形加工性が極めて優れている為、形状・大きさに囚われず加工が可能です。
溶接・ロウ付け・半田も簡単で、異種金属との接合(例えば18-8ステンレス)も、精密鋳造も行えます。
- 強磁性体でないので精密機器に摘要できます!
- 常磁性体か反強磁性体のため強磁場環境下での活用も有効です。
- 極低温でも高い制振性を保ちます!
- 超ヘリウム温度という極寒の状態でも制振性は十分な値を示し、延性富み低温脆性は生じません。
- 容易な使用方法!
- 弾性変形を超えない使用方法であれば、振幅が大きいほど制振性能を発揮します。
強磁性型の制振合金では、振動を吸収する有効振幅は狭い範囲に限られるため実施条件に強い制約が要求されます。
しかしM2052はパーツに敷くか、挟むかだけでも制振効果を引き出せます。使用が簡単な為、制振効果の評価も即座に検証出来ます。
- 0.01Hzから超音波域の8MHzの
幅広い周波数帯にまたがって高い制振性が現れます! - 超音波域ではゴム並の制振性を発揮します。ゴムは低周波を除去できませんが、この合金は高周波の除去能力も高いだけでなく、設計・加工次第で、ゴムには不可能な低周波の低減も可能です。